こんにちは! 「アメリカ犬暮らしガイド」犬の管理栄養士 “たえか” です。
愛犬がハッピーに暮らせるように、食と健康のお話を中心にロサンゼルスからお届けしています。
愛犬の「お水」って、毎日なにげなくあげていませんか? ごはんやおやつには気をつかっているのに、「お水」はなんとなく後回しになりがちですよね?
でも実は、 お水はタンパク質や脂質と同じくらい大切な“第6の栄養素”と呼ばれているんです。
毎日、理想の水分量をとることが、元気に長生きするための第一歩になります。

「1日にどのくらいあげたらいいの?」「どうして大切なの?」「飲んでもらうには?」
1日に飲んでほしい!理想のお水の量、飲んでもらうためのアイデアをご紹介します。
犬にとっての「水」の大切な役割
犬の体のおよそ60%から70%は水分でできています。たった10%から20%の水分が失われるだけでも命にかかわることもあると言われているんです。
だから、お水が足りなくなるだけでも、体温調整がうまくできなくなったり、老廃物を外に出せなくなるということになってしまうんです。
お水には、こんな大切な役割があります。
- 栄養や酸素を体のすみずみに運ぶ
- 尿として老廃物を外に出す
- 体温調整する
- 消化や代謝を助ける
“元気で長生き”には、どれも欠かせない役割ばかりですよね。
犬に必要なお水の量はどのくらい?
みなさんの愛犬は毎日どのくらいお水を飲んでいますか?
犬が1日に必要な水分は、体重1kgの子ならだいたい50ml〜60ml
たとえば….
- 5kgの子なら 250〜300ml(500mlのペットボトル半分くらい)
- 10kgの子なら500〜600ml(500mlのペットボトル1本くらい)
これはあくまで目安ですが、けっこう多いなぁって思いませんか?
ごはんの種類、季節、天候、体調、体格、年齢によっても少しずつちがってくるんです。
たとえば….
- ごはんがドライフード中心の子の1日に必要なお水の量は多め
- ごはんがウェットフードや手作りごはん中心の子の1日に必要なお水の量は少なめ
- 暑い日や激しく遊んだ後は、いつもより多めのお水
飲むお水の量から愛犬の体調を知ることもできるので、健康なときに測定しておくのがおすすめです。
お水をおいしく飲んでもらう工夫
「うちの子、あんまりお水のまなくて….」こんなお話よく聞きます。
そんな時に試してほしいちょっとした工夫をご紹介します。
- いつも新鮮で清潔なお水
ゴミや埃が入っていたり、それによって、気温の高い日には菌が繁殖しやすくなってしまうんです。なのでこまめに取り替えてあげましょう。 - 冷たすぎないお水
おすすめは、“常温のお水” “ぬるま湯”が好みの子もいます。
夏の暑い時には冷たいお水を好んで飲んだりする子もいますが、冷たいお水はからだを冷やすので、与えるときはようすを見ながらあげてくださいね。(氷もおなじです) - チキン、野菜の煮汁でほんのり味付きお水
疲れているとき、食欲がない時には大好きな味付きのお水だとよく飲んでくれることもあります。 - 器や給水器をかえてみる
器を置く位置が低すぎても、高すぎても飲みにくいこともあります。愛犬の背の高さに合わせてあげるとよいですよ。誤嚥防止にもなります。
器の素材が好きじゃないこともあります。 - お水を他の場所にも置いてあげる
いま、お水が置いてある場所で飲みたくないだけ、子犬のころは遊びに夢中で離れた場所にお水を飲みに行くのが面倒なだけだったりもあるんです。置き場所を増やしてみましょう。
うちの子がお水を飲めなかった原因… それは“器”でした。
おむかえしたときはステンレスの器でした。まだウェットフードの頃だったので水分量が少なめでも大丈夫だと、あまり気にもしていなかったんですが… おさんぽ用のプラスチック容器からはガブガブ飲んでるうちの子「えっ!」でした。
家で、よーく観察していたら“ビクビク”しながらお水に近づくうちの子…
そのとき初めて、うちの子はメタル系が苦手なことに気づいたんです。「ごめんね」
この日から器はセラミックに!食器以外の物も、メタル系はなるべく使わないようにしています。
「これなら飲んでくれる!」をみつけられると安心ですよね。
水分補給で気をつけたいポイント
お水をしっかりと飲むことは大切なのですが、「お水ならなんでもいい?」「たくさん飲んでいればいい?」こんなお話もよく聞きます。
- ミネラルウォーターは硬度に注意
犬にとっての安全なお水は、基本的には私たちが飲めるお水と一緒です。
ミネラルが多く含まれている硬水のミネラルウォーターはNGです。特に結石の出来やすい子には少量でも避けてあげましょう。
おススメは… 「Filtered Water」(ろ過、浄水器を通した水)
「Purified Water」(飲料用に浄化された水)
どちらもスーパーなどで気軽に購入でき安心なお水です。 - いつもと違った”ガブガブ”飲み
暑い日や激しい運動のあとでもないのに、お水を異常に欲しがるときは、病気が原因のこともあるんです。そんなときは、かかりつけ医に相談してみてくださいね。 - 暑い日や運動のあとの水分不足
暑い日はいつものおさんぽでも途中でお水を飲ませてあげたいですね。脱水症状や熱中症予防になりますよ。
まとめ
お水は、フードや栄養素と同じくらい大事な「第6の栄養素」 毎日の飲む量をちょっと意識するだけでも、体調の変化に気づきやすくなりますよ。
今日からできること! 「うちの子、1日にどのくらいお水を飲んでるかな?」を観察してみてください。 きっと新しい発見があるはずです。
その小さな気づきが、愛犬の「元気に長生き」健康寿命をのばす第一歩になるはずです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
愛犬とのハッピーライフのヒントにしてもらえればうれしいです。
